ソハンアートセンター企画室長へウォンは有能なキャリアウーマン。夫のジュニョンはソハン大学のピアノ科の教授だ。ある日ジュニョンは、偶然ピンチを救ってやったバイク便の配達人ソンジェを自宅に招き「自分の弟子にしてもいいか才能を見極めてくれ」とへウォンの前でピアノを弾かせる。貧しい母子家庭に育ち、ピアノは独学だというソンジェの感性豊かな演奏に衝撃を受けるへウォン。ソンジェもまた、生まれて初めて自分を認めてくれたへウォンとの出会いに運命を感じるが、母の事故死と兵役によって夢を諦めてしまう。その才能を惜しんだへウォンはソンジェを呼び戻しソハン大に通わせる。音楽を介して孤独な魂を寄せ合う２人はやがてソンジェの安アパートで結ばれ、純粋な若者の情熱は、上流階級の欲と欺瞞にまみれていたへウォンの生き方も変えていく。