ある日、受刑者が治療を受ける医療刑務所のガラスに「私が本当のカプトンイだ」という文字が書かれているのが発見される。「カプトンイ」とは、20年前にイルタン市で起きた未解決連続殺人事件の犯人の通称で、刑事のムヨムは、そのカプトンイをいまだ執念で追っていた。ムヨムの父が当時の担当刑事チョルゴンに嫌疑をかけられ、厳しい取り調べの末に死亡したからだ。医療刑務所が騒ぎに包まれるなか、カプトンイを英雄視する受刑者のテオが出所する。そして20年前の事件と同じ手口の殺人事件が起きる。ムヨムは独自に事件の捜査を進めるが、刑事課長として赴任してきたチョルゴンは、今度の犯人はムヨムではないかと疑う。やがてムヨムは、過去の記録を手掛かりに、カプトンイ第二の殺人現場付近を調査し、女性の遺体を発見する。だが、現場に踏み込んだチョルゴンによって逮捕されてしまうのだった。一方、模倣殺人を続けるテオは医療刑務所の精神科医マリアに接近するが、マリアもまたカプトンイを追っていた。