時は17世紀、朝鮮王朝時代。人間の血を吸うために殺人も躊躇しないばかりか、富を築き人間社会を支配しようと目論む“ 吸血鬼”と、人間との共存を望み動物の血で命を長らえながら、人間に紛れて暮らす“吸血族 ”とが対立していた。あるとき、洞窟から血を抜かれた首に牙の跡がある大量の遺体が見つかり、極秘調査が始まる。兵曹判書(ピョンジョパンソ)の子息で最高教育機関である成均館(ソンギュングァン)の儒生ジェミンは、文武に秀でた優等生だが、血を見ると気絶する“血液恐怖症 ”。そのため武官である父親から冷遇されていた。ジェミンの親友シフは文官の子息にもかかわらず学問よりも剣の腕を活かす道を模索し、自由奔放に過ごしていた。そんな２人は成均館で同室だ。ある日、部屋に戻らないシフを捜すため、シフの隠れ家に向かったジェミンは、森の中で笛を吹くマリを見かける。心を奪われながらも立ち去る時、毒蛇に噛まれたジェミン。マリが助け、運命的な出会いを遂げた２人。偶然にも親友シフの心をときめかせる相手がマリになるとはつゆ知らず……。身分を飛び越え種族を超えたジェミンとマリ、シフの純愛は、400年の時をわたり現代でも展開する。